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氣付けばもう3月も終わり。
今月は特に、新型コロナウイルスのことで、本当にあっという間に過ぎてしまった感があります。
いつ終息するのか、まだまだ予断を許さない状況。
今はとにかく、感染を拡大させないこと、自分にできることをしていこうと思います。
(政治に批判的であることも、そのひとつ)
家に籠りながら、いろいろとやることを考えてもいます。
2月はあれこれ悩んだり、落ち込んだりすることが多かったです。
それも、今となっては懐かしいというか、結局「余裕」があったんだなと思います。
2月の段階でも、新型コロナウイルスのことはもちろん情報としては知っていました。
そのときはまだまだどこか他人ごと、でしたね…。
この状況下では、悩みごとなんて些末なことのように思えます。
ただ、せっかくなので下書きのまま放置していたものをUPしてみます。
「落ち込んでいた」のは2月のことで、今ははっきり言って「それどころじゃない」。
もっとも、落ち込むってのもときには必要なこと、ということも含めて。
そのとき得たことをシェアしたいので、書き残しておきます。
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このところ、落ち込むことが多かったです。
原因はわかっていて、それは「比べてしまう」から。
ちなみに、落ち込むことは決して悪いことではないとも、最近は思っています。
「また他人との比較に陥っているなぁ」と氣付くきっかけになったりするし。
ただ、男性にもあるという「更年期障害」なのかも?と、ちょっと思ったりもして。
45になってから特に、体力や健康面がだいぶあやしくなってきて。
これも「悩み」じゃなく、みうらじゅんさんみたいに「老いるショック」とか言って、明るく向き合えたらいいんだろうな。
そうは思いつつ、心の方も一緒に下降していきがち、な感じです。
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そんなこの頃ですが、先日こんな本に出逢いました。
『パンのペリカンのはなし』
ペリカンは浅草で75年続く老舗のパン屋さん。
今の店主は4代目の渡辺陸さんと言う方で、この本の著者でもあります。
ペリカンのパンは超有名なので、ぼくももちろん存在は知っていました。
でも、何しろ天邪鬼なもので、みんなが「いい」と言えば言うほど、スルーしがち。
最近は、たとえそれが広告的に拡散されてブームになったものでも、やはりそれはそれなりの理由がある、と思ってはいます。
そう思いつつ、みんなが飛びつくものには距離を置いてしまうんですけどね。
そういう「有名」なものや「流行り」のものって、色眼鏡で見てしまうもの。
だから、まずは「相手の言い分」を聞いてみよう、と最近ぼくは心掛けていて。
実際、この本も読んで本当によかったな~と思いました。
こんなに魅力的なパン&パン屋さんなんだ、人氣があるのも当然、だなって。
何より、ペリカンのパンを食べたくなりました。
(それとは知らずに、どこかの喫茶店で食べたことはあるかもしれません)
言うまでもないですが、ここまで有名になるには紆余曲折あって。
常に順風満帆、ってわけじゃない、当然でしょうけど。
ペリカンのパン、商品はなんとたったの2つ、食パンとロールパンだけなんですって。
2種類だけに絞ったのは2代目の多夫(かずお)さん。
近所にパン屋さんがたくさんできてきて、小売りから卸し中心に転換したんだとか。
「喫茶店、レストラン、ホテルだけに卸す、高級なハレのパン専門にして、成功した」んだそう。
その理由が、「競争はしたくなかった」から。
同業者で競合して、お客をとったとられたでイヤな思いをしたくなった、と。
で、「そのかわり、この2つでは誰にも負けないものを作ろう」ということで。
とは言え、バブル期には"時代遅れのパン"、その頃は経営的にも苦しかったそうです。
逆に、「堅実で地味なパンは不況の時代に強い」とも。
この本を読んですぐ、ネットで調べたら、昨年の夏にカフェがオープンしていました。
https://pelicancafe.jp/
これはもう是非行ってみたい☆
「効率と丁寧さだと、丁寧さのほうが大切だと思っています」というのも、とても重要な自己分析だな、と思いました。
その辺が、バブル期には不評だった理由のひとつ、かもしれません。
もっとも、いまだに「効率至上主義」なところもたくさんあるし、「丁寧さ」も意味合いが少し変わってきてしまいました。
(その「丁寧さ」については、書かなきゃと思っていることがあるので、またいずれ)
2代目の多夫さんの言葉、『cafe sweets』vol.16に載ったものだそうですが、以下そのまま引用させてもらいます。
最近はいろいろなパンが流行りますが、流行りばかり追っていてもきりがない
んですよ。それどころか、もとのところに戻れなくなってしまう。自分の方向
性を見極めて、それを掘り下げていくことも大事です。一般のパン屋とは違う
オリジナリティがあれば新しいマーケットも創造できるし、なにより争いごと
になりませんからね(笑)。
試行錯誤はしているけど、基本的に軸はぶれていないんですよね。
かと言って、自分の想いだけで、それを相手に押し付けるのでもない。
そうそう、これも2代目のポリシーで「食べ物を捨てるのはよくない」ということで。
つくり過ぎず、売切れたら閉店、なんだとか。
最近では、「捨てないパン屋さん」が注目されていたりしますが、その「走り」と言ってもいいかもしれません。
この本を読んでたら、何で落ち込んでんだろう?自分の悩みなんて小さいな、と思えてきて。
ただ、自分の中に「競争心」がまだこびりついていて、なかなか取れないってことにも氣付いたり。
でももう、競争はイヤだなって、つくづく思います。
少なくとも、自分はそのレールに乗りたくない。
だから、本当は「人と比べない」ってことができたらいいのだけど。
比べてみて、自分は違う方を選んでみる、というのもいいのかもしれない。
比べたときに「劣等感」が出てくるのは、「競争心」が出てきてしまうから。
「競う」ことは嫌いだったはずなのに、染み付いてしまっているのかな、
「人と比べる」のをやめよう、と思っていたけど、むしろ「競わなくていい」なんだろうな。
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なんて思いながら、さっき更年期について調べていたら。
なんと、「競争心をもつ」ことで男性ホルモンが分泌量が増える、男性の更年期の予防になると。
そうかぁ、せっかくもう「競争」はいいや、で終わろうと思ったのに。
ただ、更年期障害になる男性はまじめで競争心が強い、というのもありました。
きっと「競争心」にもいろいろあるんだろうし、バランスのとり方もあるんでしょう。
ペリカンのパンのスタンスに、その辺のヒントがあるようにも思います。
そして、なんでもかんでも「競争」や「効率」をありがたがるシステムやマインドは、そろそろシフトチェンジするべきとき、という氣もしています。
せれんでぃっぽ☆とむやん