とむやんの氣まぐれ雑想記

〈探幸王〉を目指して、さまざまな想いを綴ります☆

話半分。


白雪姫の継母(と思ってたら、原作では実母なんだとか)である女王と、魔法の鏡。
「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのは誰?」と、女王は鏡に問いかける。

鏡が「女王さま、あなたです」と答えているうちはよかった。
白雪姫が7歳(そんな幼いときだったというのも今回知って、ビックリ)になった頃から、「世界で一番美しいのは、白雪姫」と答えるようになった。

嫉妬に狂う女王は、白雪姫を殺すことにした…。


みなさんご存知の、「白雪姫」。
もし、この女王の問いかけが違っていたら、もしくは反応が違っていたら、こんな悲劇にはならなかったかもしれない。
(白雪姫はハッピーエンドだけど、女王は焼けた鉄製の靴を履かされて踊り死ぬ)

まあ、女王のあまりに身勝手な感覚こそが元凶ではあるのだけど。

なぜ女王は、魔法の鏡の言うことを真に受けて、信じてしまったのだろう?
こんなにワガママな性格なら、鏡が「白雪…」の「しら」を言ったあたりで叩き割ってもいいようなもの。
「オマエごときに、美の判断なんかできるか~」とか、ね。
(それまで毎晩聞いて、ウットリしてた事実なんて、もちろんキレイに忘れて)

そもそも、「一番」なんてことに固執するのも、「美しさ」だけにこだわるのも、あまりにも視野が狭過ぎる。

まあ、だからこそ「自分は絶対正しい」と曲げないくせして、「人の言うことを鵜呑み」にしてしまうという「ねじれた」状態になってしまうんだろう。



以前、お母さんである女性たち数名と、お喋りしていたときのこと。
一人が、「昨日夫婦喧嘩をして、もう別れるかも~」というようなことを言った。
聞いていたみんなは結構心配して、その後も「大丈夫かなぁ」と言い合っていた。

ところが、その喧嘩した夫婦はその日の晩には仲直り、まあよくあることではある。

次の日、心配していた一人が「彼女、離婚だ~って昨日言ってたよねぇ」と言う。
ぼくは、「あぁ、あの後すぐ仲直りして、今はもうラブラブらしいよ?」と答えた。

それを聞いた女性はすごくビックリした様子で、それがぼくにはすごく印象的だった。
(なので、ことあるごとに、ぼくはこの話をあちこちで使っている)

そう、その手の話はこれまでにもよくある。
夫婦に限らず、友人同士の揉めごとなんかでも、一方の言い分しか聞いていないのに、安易にそれを〈真実〉だと受け取ってしまうのだ。

ことわざにも、「片口聞いて公事を分くるな」や、「両方聞いて下知をなせ」というのがある。
だから、人の話は「話半分に聞く」ぐらいがちょうどいい、とぼくは思っている。


「鵜呑みにする」というのは、まさに「咀嚼しない」ということ。
鵜には鵜の、丸呑みにする事情や理由がある、でもヒトはそれだと何かと問題だ。
食べものも話も、「咀嚼する」ことってやっぱり大切だと思う。

そう言えば、あまり嚙まなくていいような、柔らかくて味のわかりやすいものの方が、「美味しいもの」と評価されやすい傾向が、最近特にあるんじゃないだろうか。

食べものに関しては、「選り好み」や「食わず嫌い」が激しくなり、舌はますます単純化するだろう。
場合によっては、胃や腸に過度な負担がかかるかもしれない。


人の話や情報については、いわゆる「思考停止」状態になっていく。
自分で考えることができず、簡単に「流されて」しまうようになる。

浮氣を繰り返すオトコに、何度も騙されてしまう女性を想像すると、イメージしやすいんじゃないかな。



なぜ今回、こんなことを書いたかというと。
ここ何日か、〈嘘〉についていろいろ考えていて、ちょっと整理してみたくなった。

魔法の鏡の言うことを真に受けた女王を、テレビやネットの情報に振り回されている現代人と重ねてみる。

身近な人の〈嘘〉に対してはやたらと厳しい人でも、権力者などの〈嘘〉はスルーしたり簡単に騙されてしまうのはなぜなんだろう?
デマだのウソだのと騒ぐ人は多いのに、どうして政治家や大企業の情報捏造や情報操作は放っておかれるのだろう?

現政権はこれまで以上に〈嘘〉だらけなのに、国民の多くは盲信してしまっているように思える。
鏡を割ろうということもなく、徹底的に無視するというわけでもない。

いや、実は魔法の鏡があの手この手で巧みに女王をそそのかした、そんな隠された事実があったかもしれないと、ふとそんなことも妄想してしまう。


魔法の鏡の女王や、人の話を鵜呑みにする人を批判したいわけじゃない。
ただ、そのままだと人から「軽い存在」に見られてしまうよ、それでもいいの?と問いたい。
言い方が悪いけど、さっきの例で言えば、浮氣を簡単に許してしまう「都合のいいオンナ」でいいわけ?
(「浮氣」については、ぼくは「常識的観点」はもち合わせていないので、本当のところはどうでもいいのだけど)

もちろん、あくまでも例えであって、女性に限る話ではない。
政権やメディアからしたら、「国民なんてチョロイ」と舐められてますよ?ってこと。

〈嘘〉は、必ずしもすべて「悪意」から生まれているわけじゃない。
ただ、受け取り手がそれを変に「育ててしまう」ことはありうる。


とまあ、収拾が付かなくなるので、今日はこの辺で。
続きはまた、氣が向いたら書こうと思う。

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そうそう、一つだけ補足。

このブログも「話半分」で読んでいただけたらと思います。
あくまでもぼくの極個人的な主観であること、本当は言うまでもないはずなんだけど、改めて確認しておきます。


                    せれんでぃっぽ☆とむやん