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さて、前回の続き。
竹テントワークショップ@姫路、一日目。 - とむやんの氣まぐれ雑想記
なのですが、2日目はカメラの電池切れで写真はほとんど撮れず。
今回は報告よりも、この二日間で感じたことなど、振り返ってみたいと思います。
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この日(2018.9.9)は、朝9時からワークショップが始まりました。
とにかく、2日間で竹テントをひとつ、つくる。
それを立てたり、メンテナンスしたり。
ゆくゆくは各々で後継機をつくり、そうやってその土地の「亜種」が育っていく。
あきさんの構想は、そんな感じだと思います。
そうそう、あきさんが例に挙げたのは、テオ・ヤンセンの「ストランドビースト」。
「ストランドビースト」とは。
ポリ塩化ビニルのパイプや結束バンドで、テオ・ヤンセンがつくる「生物」。
風の力などで砂浜を歩く姿は、本当に「生命体」のよう。
(写真OKだったり、実際に体験できるものもありました)
「ストランドビースト」のつくり方の秘密はオープンソースにされていて。
世界各地にさまざまな「ストランドビースト」が生まれているだとか。
日本では竹でつくっている人も、やっぱりいるらしい。
そういえば、「テオ・ヤンセン展」のことを書くはずが、結局書けていなかったなぁ。
それが奇しくも、一年前のこと。
さて、話を戻しましょう。
要は、その「進化」の過程を2日間に凝縮して、伝授するわけです。
あきさんにしてみたら、ワークショップもなくていい。
各地で「進化」していけばいい、どんどん自分の手を離れてくれたらおもしろい。
まあ、それだとさすがに「竹テント」が知られる機会が非常に少ないので。
それに、今あるものを踏まえれば、「進化」の枝葉の根元まで戻らなくてもいい。
とは言っても、それをどうやって2日で落とし込む、のか。
あきさんの竹テントがここまで進化するのには、当然それなりの年月が必要で。
よく2日間に凝縮したなぁと、改めて感心してしまいます。
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そして、結果的なことから言うと。
その意味や価値を、このとき集まってくださった方々は、本当に深く感じ取ってくださったのだ、と思います。
つまり、「つくり方」よりも、概念的なものを共有できた、ってことかな。
ワークショップが終わって、みなさんの感想を聞いていて、強くそう思いました。
だから、あきさんも「これまでの努力が報われた」というような言葉もあったり。
それって、すごいことだなぁ、って。
あきさんは「報われる」ためにやってきたわけでは当然なくて。
でもだからこそ、「報われた感」があるというのが、その場にいたぼくも何だか嬉しかったのです。
来てよかった、と心から思いました。
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「かつらぎ自然のまなび舎」の方々と、ワークショップ参加者の方と。
短時間に、こんなにお互いに敬意を払うことができるというのは、やはりすばらしい「ご縁」なのだと思います。
日頃の想いや日々の積み重ねたものが、事柄自体は同じでないとしても、根底に共通するものがあったのでしょう。
用意してくださったご飯が、とにかく美味しいというのは、その象徴と言えるかも。
(2日目は本格的なインドカレーと、サブジ)
じゃあ、滋賀にいてそういうことはないのか、と言うと。
もちろんあるんだけど、やはり距離感の問題とか、「当たり前」になってしまっているとか、いろいろあるのかな。
そもそも、そこは「比較」してもしょうがないというか、「ご縁」ってそういうものなんだと思ったり。
「ご縁」の深さを比べてみたり、ましてや「優劣」で考えてしまったら、本末転倒。
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それで、実はお昼を食べてから、ちゃたくんとぼくはちょこっとお出かけしたんです。
この日から、「山と畑のまるごとえん」の写真展があるということで。
「こどものじかん写真展@旅する雑貨屋itsumo」。
(9月9日から24日までの開催でした)
旅する雑貨屋itsumoは、食堂itsumoというカフェが併設されているステキなお店。
それは是非、ワークショップを抜け出して、行ってみなくてはと、冗談半分で言っていたのです。
お昼過ぎ、「山と畑のまるごとえん」スタッフのゆきちゃんが誘ってくれて、車を出してくれて。
「これも仕事!」と、はりきって行ってきました(笑)
これまた、ほんとに行けてよかった。
雑貨屋さんは、近くにあったらある意味キケン、というくらいツボ。
そして何より、ゆきちゃんといろいろお喋りできて楽しかったです。
前日の交流会では、『満月マルシェのつくりかた』や「満月マルシェ」の話もして。
ちゃたくんもぼくも、「月のリズム」で暮らすこととか、そういうことを別段「前置きもなく」喋れたことがすごく心地よかった。
普段だったら、「ちょっと飛ばし過ぎかも?」というぐらい「いきなり本題」みたいな、そんな交流会。
ゆきちゃんは、それを男性が当たり前のように喋っているのがおもしろいと思ってくれたみたいで。
このほんのひとときのコーヒータイムを、楽しみにしていてくれたんだとか。
もちろん、それでもまだまだ話し足りないぐらいだし。
他の方たちの話も、もっともっと聞いてみたい。
いずれにしても、この「前置きなし」に話せる間柄、というのがとにかくよかった。
日本語では「氣の置けない」という、ちょっと不思議な?言い回しがあるけど。
この「前置きなし」で即本題で通じ合える=「氣の置けない関係」、と考えたら自分としてはすごく納得できた。
真意を伝えるのってむずかしいもの。
そうすると、「前置き」だったり「定義付け」だったりがすごく大切なのですが。
一方で、それがなくてもいいのなら、それが最初から共通認識があるのなら。
いきなり本質から入って、「そうそう」と頷く。
姫路での2日間は、まさにそんな感じでした。
だから、何をしたってわけじゃないのに、ぼくもすごく「報われた感」があって。
特にこの後の一週間は、夢心地でいました。
(こういう余韻って、ぼくは『のだめカンタービレ』の三木清良を思い出すんですが、どうでもいい情報ですね(笑))
それでもって、やっぱりあきさんと、あきさんの竹テントってすごいな~と。
自分も、それをどこかで「当たり前」と思っちゃってたひとりだったわけで。
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そうそう、後日談。
このときできあがった竹テントはこの週末、ロハスパーク姫路という野外イベントで無事、初披露されたそうです。
そして、見本でもっていった竹テントは。
栗東のcafe salon STILLROOMに、7周年のお祝いとして進呈されましたよ。
先日の日曜日、立て方も伝授されて。
こちらは、10月7日[日]のいちょうまつりで見ることができます。
STILLROOMの前、タコ公園にて。
(ちなみに、ぼくたちSLOWWALKERsも出店します)
そして、あきさんの竹テントの今後の展開ですが。
ワークショップのテキストとして使える本をつくろう、という話があったり。
その本と竹テントを広める行脚として、ゲリラ的に竹テントを立てて、そこでお話する、なんておもしろいんじゃない?と提案したりとか。
マルシェやマーケットなどのイベントでも、ますます活躍していくと思います。
ぼくも何かしら、関わっていけたらと思っています。
せれんでぃっぽ☆とむやん